排気装置のダクトは、どのような役割を担っているのでしょうか。ここでは、ダクトの役割とダクトを設置するときに注意したいポイントを解説しています。
ダクトは排気装置を構成するパーツです。排気装置は、ダクトのほか、フード・空気清浄装置・ファン・排気口で構成されます。フードは空気を流入する吸引口、空気清浄装置は有害な空気を浄化する装置、ファンはフードから流入した空気を排気口へ排出するためのエネルギーを生み出す装置といえるでしょう。ちなみに、空気清浄機は基本的にダクトに設置されます。ダクトの役割は、フードから流入した空気を排気口へ送ることです。ダクトは、フードからファンまでを構成する吸引ダクトとファンから排気口までを構成する排気ダクトにわかれます。有害物質を含む空気を、施設内から屋外へ排出するため重要な役割を担っていると考えられます。
排気装置のダクトは、ルールに基づき設置することを求められます。特定化学物質障害予防規則第七条(局所排気装置等の要件)二で以下のように定められています。
ダクトは、長さができるだけ短く、ベンドの数ができるだけ少なく、かつ、適当な箇所に掃除口が設けられている等掃除しやすい構造のものであること。
引用:e-GOV法令検索「特定化学物質障害予防規則(昭和四十七年労働省令第三十九号)」
有機溶剤中毒予防規則第十四条(換気装置の性能等)2(局所排気装置のフード等)の取り決めは次の通りです。
事業者は、局所排気装置のダクトについては、長さができるだけ短く、ベンドの数ができるだけ少ないものとしなければならない。
引用:e-GOV法令検索「昭和四十七年労働省令第三十六号有機溶剤中毒予防規則」
つまり、ダクトはできる限り短くなるように設計しなければなりません。また、曲がりくねったものも適さないといえるでしょう。空気の流れを妨げる「抵抗」にも注意が必要です。曲がりや分岐があると抵抗力が発生します。もちろん、騒音にも気を付けなければなりません。大きな騒音が発生すると、施設や施設周辺の環境が悪化してしまいます。消音器などを用いることで抑えられる可能性があります。以上のほかでは、メンテナンス性も考慮したいポイントです。清掃口を設けることはもちろん、メンテナンスしやすい位置にダクトを設置することも大切です。
排気装置のダクトは、フードから吸引した空気を排気口へ送る管です。空気清浄機は基本的にダクトに設置されます。重要な役割を担っているパーツといえるでしょう。設置にあたっては、長さをできるだけ短くする、ベンドの数を減らすなどの取り組みが必要です。騒音やメンテナンス性に配慮することも欠かせません。設置方法についてさらに詳しく知りたい方は、知見のある設置業者に相談するとよいでしょう。
当サイトではおすすめの設置業者をまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。