インバータとは、入力された直流を交流に、交流を直流に変換する設備です。局所排気装置を稼働させる際、インバータを搭載したものを使用することで、高機能な動作が得られます。ここでは、インバータの役割と集塵機に搭載するメリット・デメリットをみていきましょう。
インバータ(インバーター)は、交流から直流に変換し、交流に戻す機能をもった装置です。
本来の電気の流れを変えてモーターの駆動を上げたり、効率的に電気エネルギーを使用したりすることができます。工場・施設における電気設備のほかに、家庭で使う電化製品にも使われているため、私たちにとっては身近な設備のひとつです。
インバータに内蔵されているコンバータ回路では、交流が直流に変換されています。交流として電源から入ってきた電気がインバータに入ると、コンバータ回路から直流に変換され、インバータ回路を通ってモーターに流れていきます。
電気を変化させるだけではなく、電圧をそのままに周波数を変化させる機能もあり、電源装置・調理器・蛍光灯などに活用されています。
インバータ駆動は、回転数を減らすことで動力を減らし、エネルギーの無駄を抑えます。電力の消費を減らしたい施設や企業では、電力消費量の多い設備をインバータ駆動にすることで高効率に設備を稼働させられるのです。
インバータを搭載した集塵機は、直流と交流の変換を行うことで設備を適切な状態に制御します。
空気を吸い込む際にも調節が簡単にでき、電力を無駄に消費せずランニングコストを軽減。効率的にエネルギーが使える点は、インバータ集塵機のメリットといえるでしょう。
インバータ周波数の調節や風量制御によって電力量を削減できるため、イニシャルコストがかかる集塵機でも、比較的短期間で投資回収効果が得られるとされています。
インバータを搭載した集塵機は、一般的な集塵機よりも価格が高いため、新しく導入したり既存の集塵機と交換したりする際にイニシャルコストがかかります。
設備の仕組みを把握して正しく設定する必要があり、メンテナンスも専門的な知識が求められるため、適切に取り扱わなければなりません。
熱を排出できなければ劣化が進みやすく、ワット数が限られるといったデメリットも考慮する必要があるでしょう。
集塵機は、粉じんや有害物質が飛散する環境に欠かせない設備です。常に稼働させなくてはならないため、消費電力が気になるときにはインバータ制御を取り入れてみてはいかがでしょうか。
インバータを導入することで風量コントロールが自動化され、省人化や効率化も叶えられます。消費電力やガス使用量を削減しながら省エネに貢献するため、光熱費の削減を考えている方はぜひインバータの導入を検討しましょう。
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