局所排気装置にフランジは必要でしょうか?そもそもフランジとはなにか?装着するとどうなるのかなど解説します。
局所排気装置にフランジを付けると、フランジ効果が起きて能力がアップすると考えられています。また、局所排気装置の吸引力が落ちている場合、フランジの締め付けボルトやナットが緩んでいることが原因の場合があります。つまりフランジは、局所排気装置の機能性にも大いに影響があるものです。
局所排気装置の吸引力が弱いと感じたとき、フランジによるフランジ効果が期待できます。フランジ効果は外付け式フードの簡易的な能力アップできる方法です。フードの開口面の周囲にフランジを取り付けると、フードの後ろから来る空気を止めることで、一般的には25%の能力アップが期待できます。その他、フランジ付きフードが床や壁やカーテンやテーブルなどに接している場合、その方向から流れ込む気流をストップできるため50%程度の吸引力アップが期待できるのです。
参照元:愛媛産業保健総合支援センター_吸込み不良の原因と対策-2(https://ehimes.johas.go.jp/wp/topics/350)フランジとは、部材の端を他の部材と接合させるためのツバのことで、たとえば、機械やプラントで管やバルブをつなぐものとして使われています。円形で、中央にパイプを通す穴、ツバ部分にもボルトを固定する穴が空いているのが特徴です。接合のための出っ張りをフランジと呼ぶケースも多いです。
一般的に配管で多く使われています。配管も定期的に分解し、メンテナンスをしなければなりません。フランジがあることで組み立ても簡単になり、メンテナンスも楽になるのです。
フランジは一種類ではなく、数種類あります。管と接合方式の違いで使い分けているものです。では、フランジにはどんな種類があるのでしょうか?代表的なフランジの種類をご紹介します。
フランジの中でもよく知られているタイプです。フランジ中央の穴に管を差し込みます。フランジの上面と反対の内径部分の2箇所で、隅肉溶接をするのが特徴です。また、スリップオンフランジ(差込み溶接式フランジ)は形状で2つに分かれます。
1つは中央の穴の周りに縁があるハブフランジ(SOH)、板状の板フランジ(SOP)です。スリップオンフランジは開先を設けなくてもかまいません。施工も簡単ですが、強度は強くないため、高温配管には向いていないです。
フランジ中央の穴に胴付部という段差を設けているのが特徴です。管を胴付部に当てるように差込み、フランジ上面の管外側の1箇所を隅肉溶接します。
スリップオンフランジ(差込み溶接式フランジ)と違うのは、1箇所だけ隅肉溶接する点です。フランジのシール面への悪影響がありません。主に小口径配管を接続するときに、用いられています。ただ、溶接箇所が少ないため高温高圧配管には向いていません。
管との突き合わせ部分に、開先加工をして溶接します。ウェルドネックフランジ(突合せ溶接式フランジ)のメリットは、熱応力や振動に対しての強度が優れている点です。そのため高温高圧用途に向いています。内面を平滑に仕上げられるのもメリットです。
ツバ付きの配管継手、スタブエンドと管を突き合わせて溶接します。スタブエンドのツバ部分を、フランジの接合面に引っ掛けて使うのが特徴です。フランジにスタブエンドを引っかけているだけですから、自由に回転させられます。
自由に回転することのメリットは、接合対象になるフランジのボトル穴の位置に合わせられる位置調整ができる点です。ルーズフランジ/ラップジョイント(遊合形フランジ)は、フランジと溶接できない管と接合したいとき、低温低圧で危険のない環境下で採用されています。
スレーデッドフランジ(ねじ込み式フランジ)は、フランジ内径にテーパーめねじがあります。そのテーパーめねじに対し、テーパーおねじがある管をねじ込み、接合するのが特徴です。
スレーデッドフランジは溶接をしないため、火気が使えない場所で採用されています。常温低圧、危険性のない流体を用いるときに適しているのがメリットです。ただ、管とフランジの接合はねじのため、シール性に乏しい点は注意が求められます。
局所排気装置にフランジを付けることで、吸引力が弱い場合、フランジ効果で吸込量の増加が期待できます。フランジ付きフードが床や壁などに接している場合にも、フランジを付けるメリットがあるのです。
フランジにもいくつか種類があります。どのフランジが適しているのか、把握した上で選定したほうがいいでしょう。基本的に局所排気装置にフランジを付けるのは、業者に相談するほうがリスクは少ないです。このサイトでは、設置業者を紹介しているためぜひチェックしてみてください。きっと求める業者が見つかります。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。