プッシュプル排気装置は、自動車や鉄鋼などの塗装、アーク溶接、手持ちグライダーを使う研磨などの現場で使用されている排気・換気装置です。動画撮影機能が搭載されているプッシュプル排気装置も増えており、作業記録用などにも用いられています。ここではプッシュプル排気装置の特徴や動画撮影機能の役割、製品例を紹介します。
プッシュプル排気装置とは、発生させた気流によって有害物質の発散源から発散するヒュームを捕捉して、吸い込み側のフードに取り込んで排出する、という装置です。天井・壁・床が密閉されているブースを有する密閉式と、それ以外の開放式があります。
吹き出し用と吸い込み用、2つのフードは向き合って設置されます。気流は緩やかなので、塗装や溶接作業の仕上がりにも影響を与えません。自動車や鉄鋼などの塗装、アーク溶接、手持ちグライダーを使う研磨などの現場でも使用されています。
プッシュプル排気装置には、動画撮影機能が搭載されているものも増えています。
プッシュプル排気装置に動画撮影機能があれば、検体の取り違いの原因究明に大きく貢献してくれるでしょう。
気流制御技術のプロフェッショナルと呼ばれている、株式会社トルネックスのプッシュプル換気装置です。
卓上タイプでコンパクトである点が特徴です。高画質ビデオカメラを搭載しており、医療安全対策や新人教育、伝承技術の記録など、さまざまな目的での長期間記録を可能としました。
ビデオカメラは、解像度1920×1080です。カメラ1台なら約1年間記録、カメラ2台でも約半年間は記録しておけます。(1日あたり8時間、1ヶ月あたり20日)
S-システムは、静止画撮影・音声録音・動画撮影が可能なプッシュプル排気装置です。内蔵カメラ以外に、市販の一眼レフカメラを使用可能な点が大きな特徴です。
プッシュプル排気装置は有害物質の発散を防ぐために大きな役割を果たします。さらに動画機能が搭載されていれば、作業手順を記録して新人教育や技術の伝承に活用したり、取り違えという問題の原因究明に役立てたりなど、より幅広い用途で使用できるでしょう。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。