局所排気装置は、有害物質を発生源の近くで吸い込み、排気ファンを使って外部に排気する装置です。
ここでは、局所排気装置の形状について「床置き型」「ウォークイン型」「卓上型」の特徴や用途、メリット・デメリットを紹介します。
床置き型局所排気装置は、床の上に設置して有害物質などを含んだ空気を側方や後方から吸い込み、装置の中で清浄化して排気する装置です。
ボックス型の空気清浄装置の上部に吸気口とダクトが取り付けられており、手押しで移動できるキャスターつきのタイプ(移動式)も選べます。
重量のある大型の装置は移動せず、一か所に置いて使います。クリーンな空気が装置に取り付けられたダクトを通り、屋外へ排出されます。
移動式の装置は設置する作業者の周囲に置いて、有害物質の発生源から直接空気ごと吸い込み、清浄化した空気を排出します。
床置き型はコンパクトな移動式や工場向けの大型タイプなど、環境に合わせて選べる点がメリットです。
一方、大型かつ有害物質の対応範囲が広い装置ほどコストがかかるため、装置の導入にあたっては費用対効果をよく考える必要があります。
ウォークイン型局所排気装置は、机のような形状に覆い(囲い)がついた装置です。ドラフトチャンバーとも呼ばれ、研究や実験を行う環境に適しています。
囲いの中の天井部分に吸気口が取り付けられており、発生源から直接空気を吸引して無害化します。有害物質を吸い込んだり室内に拡散したりするリスクが少なく、研究や実験にも適しています。
作業者は囲いつきの机の上で立ったまま作業ができるほか、有害物質を広範囲に拡散せずすばやく無害化します。
立ち作業に適したサイズ感の装置が多く、重量があるため置き型と同じく移動には適していません。
卓上型局所排気装置は、机の上に置いて使うタイプの局所排気装置です。
コンパクトなサイズ感で、手に持って移動できるためキャスターをつける必要がなく、手元での作業が多い環境に適しています。
手で持ち運べるサイズ感と重量で、手軽に導入できる装置です。価格も置き型のような大型タイプに比べると安く、ローコストで現場に取り入れられます。
ただし、置き型やウォークイン型のように大容量の吸い込みには対応していないため、あくまでも局所的な使い方にとどまります。
局所排気装置は手で持てる大きさの卓上型や立ち作業に適したウォークイン型など、環境に応じてさまざまな形状が選べます。
卓上型でも脱臭機能を搭載したものが販売されており、オーダーメイドに対応しているメーカーもあります。使用用途や作業する環境に合わせて装置を比較し、検討してみてはいかがでしょうか。
当サイトではおすすめの設置業者をまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。