集塵機には、風量型と高圧型があります。本記事では、風量型集塵機と高圧型集塵機の違いやそれぞれの特徴について解説します。
風量型集塵機は、風の量で粉塵を吸い込むタイプの集塵機となっています。大量の風を利用して空中に浮遊している粉塵まで広範囲に集められるのが風量型集塵機の特徴であり、ダクトホースは広めの作りになっています。
広い範囲に粉塵が飛び散る場合には有用ではありますが、付着粉塵を集塵するには風速が足りず、うまく集塵できない場合があるので注意が必要です。ただし、エアブローを併用することで付着粉塵の集塵も可能です。
もし粉塵が静電気で付着している場合にはエアブローを使用しても適切な集塵が望めない可能性が高いため、風量型集塵機は広範囲に粉塵が浮遊している場合に使用すると良いでしょう。
そのため、研削加工などの工場には適していますが、精密機器を取り扱う工場にはあまり向いていないといえます。
高圧型集塵機は、静圧がたいのに風速を確保できるのが特徴の集塵機です。フードやスリットノズルなどは小さめに作られていて、大きな風速が出せます。
その際、エアブローを使用する必要はありません。そのため、範囲は限られるものの付着粉塵を集積できるのがメリットです。また、静圧が高くなることから配管を細くできる点も特徴といえるでしょう。
高圧型集塵機は液晶パネル実装前の上下両面のスリット集塵に向いていて、開口面積を小さくすることで風速を高められるので、付着粉塵をきれいに集塵してくれるでしょう。また、静電気を帯びている粉じんも問題なく集塵できるのも特徴です。
クリーンルーム内で使用できるタイプのものもあります。高静圧でもブラシクリーナーでの集塵も可能であり、高圧型集塵機だからこその大きな風圧を確保できます。
ただし、集塵の範囲は広いとはいえないため、浮遊粉塵の集塵には向いていません。
風量型集塵機と高圧型集塵機の違いは、風速と効果範囲です。風量型集塵機は風速は強くありませんが、その分広範囲にわたって浮遊粉塵を集塵することができます。
ただし、付着粉塵はエアブローを使用しても集塵は難しいのが現状です。一方で高圧型集塵機は、風速が強いですが、その分効果範囲は狭く、広範囲の集塵には適していません。
そのぶん、付着粉塵には大きな効果があり、粉塵が静電気を帯びていても問題なく集塵できるのが風量型集塵機とは異なる点です。
それぞれに適した使い方があり、風量型集塵機は浮遊粉塵を集めるのに向いていて、高圧型集塵機は付着粉塵を集めるのに向いているということになります。特徴をよく理解して、適所に配置すると良いでしょう。
集塵機には大きく分けて風量型集塵機と高圧型集塵機の2種類があり、それぞれに適した使い方があります。どちらの方が適しているのかは、粉塵の種類によっても変わってきます。
風量型集塵機は浮遊粉塵を広範囲にわたって集塵するのに向いていて、高圧型集塵機は付着粉塵を集塵するのに向いています。
粉塵の種類や機械の適性を見極めて、適切に使い分けることでうまく集塵ができるようになるでしょう。
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