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プッシュプル換気装置

排気装置の一つである「プッシュプル換気装置」。その名の通り、空気を吹き出す「プッシュフード」と、気流を吸い込む「プルフード」の二つを合わせて使うことで、有害物質を排気する装置です。

気流の作り方によっていくつかの形が存在します。その仕組みは大まかにいうと、プッシュフードとプルフードで有害物質の発生源を挟み込み、気流を作ることで有害物質を処理するというもの。

主に自動車や鉄鋼などの塗装現場、アーク溶接現場、手持ちグライダーを使う研磨現場などの作業現場で使われます。

設置場所別に選ぶ
排気装置メーカー3選をみる

プッシュプル換気装置のメカニズム

プッシュプル換気装置メカニズム
引用元HP:テラル株式会社
https://www.teral.net/solution/exhaust/yougo-system-pushpull/

有害物質を拡散することなく換気

有害物質の発生源の前後に、プッシュフード(空気を吹き出す部分)とプルフード(気流を吸い込む部分)を設置します。

プッシュフードから噴出されるその空気の気流は、プルフードに吸引されていくという仕組みになっています。平均0.3m/s前後の緩やかな気流により、有害物質が拡散することなく換気されます

プッシュプル換気装置のメリット・デメリット

プッシュプル換気装置のメリット

プッシュプル換気装置は、有害物質の発生源を気流で挟み込んで換気するため、周囲を汚染する危険が少ないです。

また、排気も同時に行うことができるのも利点です。気流を使って換気するため、局所排気装置とは違って、作業性を損なう心配が少ない点も魅力です。

プッシュプル換気装置のデメリット

プッシュプル換気装置のデメリットとしては、主に設置に関する点が挙げられます。

プッシュプル換気装置そのものが大がかりな装置であるため、設備の設置に場所がとられてしまいます。 また、設備や運用にコストがかかるのもデメリットとなります。導入の際はコスト面も考慮しましょう。

プッシュプル換気装置の種類

密閉式

密閉式とは、プッシュプル換気装置の周囲を壁で囲み、作業場を密閉して、室内全体に気流を発生させて換気するタイプのプッシュプル換気装置です。

壁で取り囲むため設備が大がかりとなり、設置コストも高くなりますが、密閉されている分有害物質の吸引力は高くなります

開放式

開放式とは、周囲を壁で囲わず、作業場の一部分だけに気流を発生させるタイプのプッシュプル換気装置です。

密閉されていないため、気流の途中に障害物などがあると適切に換気できない場合もありますので注意が必要です

プッシュプル換気装置を選ぶポイントまとめ

プッシュプル換気装置を導入する際には、作業場の環境や、発生する有害物質の種類などをしっかりと調べて、用途に合ったものを選ぶようにしましょう。

コスト面を考慮しつつ、確実に有害物質を排気する技術を持っているかどうかがポイントになります。そのため、性能が信頼できる老舗メーカーから選ぶとよいでしょう。

【設置場所別】
対応範囲が広い「排気装置」
メーカー3選

それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください

製造現場など
工場の環境整備空点検まで
全てお任せできる対応範囲の広さ
三陽保安産業
製造現場に強い理由
  • 装置の導入だけでなく工場全体の
    排気環境を整備
  • 新設時に必要な書類提出・自主検査
    まで代行

三陽保安産業の
公式HPを見る

研究現場など
ラボ環境の構想やコスト削減も
まとめて相談できる対応範囲の広さ
ダルトン
研究現場に強い理由
  • 清潔さが求められる研究機関の
    製品展開に特化
  • VAVシステムやクリーンブースも用意

ダルトンの
公式HPを見る

塗装現場など
様々なタイプの塗装ブースを国内外
問わず依頼できる対応範囲の広さ
アネスト岩田
塗装現場に強い理由
  • ベンチュリブース・特殊ブース
    など複数種類のブースを用意
  • 日本のみならず世界22カ国に
    営業所あり

アネスト岩田の
公式HPを見る

※選定基準:2022年2月調査時点で、「排気装置」とGoogle検索した際にヒットしたポータルサイト(※)に掲載されていた「粉塵や有害物質の排出を目的とした排気装置・集塵機」を取り扱っている22社のうち
①取り扱う排気装置・対応している換気の種類が豊富&導入からサポートまで行う「対応範囲が広い」会社
②排気装置以外の製品の取り扱いや環境全体の構想まで行う「対応範囲が広い」会社
③国内のみならず、海外に複数拠点を持つ「対応範囲が広い」会社 を選定しました。
※参照元:イプロス(https://www.ipros.jp/cg1/排気装置/)
※参照元:メトリー(https://metoree.com/categories/5056/)