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爆発性粉塵用の集塵機とは?

ここでは、爆発性粉塵用の集塵機について、爆発性粉塵の定義・性質・危険性などを踏まえて、実際の製品例を紹介します。

爆発性粉塵とは

爆発性粉塵の定義

爆発性粉塵とは、酸化反応などの一定の条件下で爆発の可能性がある粉塵のことです。粉塵は繊維や炭素など燃えやすい物質で構成されるものが多く、粒径が小さくなるほど酸素と接触する機会が増えるため、爆発性の粉塵が発生する作業環境では集塵機による吸引が必要です。

爆発性粉塵の性質

酸素と反応(酸化反応)して燃焼する可燃性のある物質が粉塵として空気中に分散すると、エネルギー源となる熱や火花の接触・引火により点火して爆発する危険性があります。一例として、摩擦によって発生した火花や機械設備のオーバーヒートなどが点火源となります。

爆発性粉塵の危険性

爆発性粉塵は、粉塵爆発と呼ばれる災害を引き起こす恐れがあります。粉塵爆発は、初期の爆発によって粉体が巻き上がり、爆発火災が伝わって二次、三次爆発と連鎖的に爆発が起こる災害です。結果として爆発の規模と威力が大きくなり、その場にいる作業者や機械設備に大きな被害が出る可能性があります。

爆発性粉塵の対策方法

可燃性の粉塵を扱う環境では、エネルギー源となる火花などに接触しないように危険性を十分認識し、対策をとらなくてはなりません。粉塵の原因や性質を見定めて、性状がわからない粉塵については爆発性試験を実施します。

着火源の管理も厳重に行い、防爆タイプの機械設備を導入するか、集塵機を使用して空気中に粉塵が浮遊しないように管理しましょう。作業環境内で喫煙や火花の散る作業を実施しない(または一定以上離れる)といった対策も有効です。

爆発性粉塵用の集塵機の事例

爆発性粉塵用集塵機の事例

粉塵爆発の着火源となる静電気や火花の発生を抑えるための帯電防止フィルターや帯電防止塗料の採用、爆発圧力放散口や逆止弁付き吸込口の搭載などが特長の集塵機です。穀物粉や切削加工によって発生する金属粉などに対応し、屋内型・屋外型から選べます。レーザーマーキングやレーザー溶接作業で発生するヒュームの捕集に対応したもの、可搬式でコンパクトなタイプもあります。

参照元:新東工業株式会社(https://www.sinto.co.jp/product/environment/dust/lineup/safety-explosion/

爆発性のある粉に対応する集塵機の事例

粉塵爆発の危険がある粉体に対応した集塵機の事例です。爆発性・可燃性粉体の集塵に対応したモデルは、アルミニウム・チタン・コーンスターチ・エポキシ樹脂・微粉炭などに対応。爆発圧力放散口・逆止弁・消火口・防塵電装ボックスを搭載し、爆風から作業者を守りながら、安全に消火作業を実施します。

パルスジェットを採用し、圧縮エアーによってフィルターをクリーニングするモデルのほか、湿式集塵機としてマグネシウム合金粉体専用のスクラバーも選べます。

参照元:アマノ株式会社(https://www.amano.co.jp/kankyo/model/model02b.html

まとめ

爆発性粉塵は、大規模な粉塵爆発を引き起こす恐れがあるため、可燃性の粉塵を扱う環境では集塵機による対策が有効です。作業場における適切な対策として、着火源の取り扱いや作業者への危険性の周知が挙げられますが、粉塵の種類に適した集塵機の導入も検討してみてはいかがでしょうか。

当サイトでは、排気装置のメーカーごとに製品情報を掲載しています。実際の設置事例や基礎知識も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

【設置場所別】
対応範囲が広い「排気装置」
メーカー3選

それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください

製造現場など
工場の環境整備空点検まで
全てお任せできる対応範囲の広さ
三陽保安産業
製造現場に強い理由
  • 装置の導入だけでなく工場全体の
    排気環境を整備
  • 新設時に必要な書類提出・自主検査
    まで代行

三陽保安産業の
公式HPを見る

研究現場など
ラボ環境の構想やコスト削減も
まとめて相談できる対応範囲の広さ
ダルトン
研究現場に強い理由
  • 清潔さが求められる研究機関の
    製品展開に特化
  • VAVシステムやクリーンブースも用意

ダルトンの
公式HPを見る

塗装現場など
様々なタイプの塗装ブースを国内外
問わず依頼できる対応範囲の広さ
アネスト岩田
塗装現場に強い理由
  • ベンチュリブース・特殊ブース
    など複数種類のブースを用意
  • 日本のみならず世界22カ国に
    営業所あり

アネスト岩田の
公式HPを見る

※選定基準:2022年2月調査時点で、「排気装置」とGoogle検索した際にヒットしたポータルサイト(※)に掲載されていた「粉塵や有害物質の排出を目的とした排気装置・集塵機」を取り扱っている22社のうち
①取り扱う排気装置・対応している換気の種類が豊富&導入からサポートまで行う「対応範囲が広い」会社
②排気装置以外の製品の取り扱いや環境全体の構想まで行う「対応範囲が広い」会社
③国内のみならず、海外に複数拠点を持つ「対応範囲が広い」会社 を選定しました。
※参照元:イプロス(https://www.ipros.jp/cg1/排気装置/)
※参照元:メトリー(https://metoree.com/categories/5056/)