工場などの製造現場では、製品に不純物が混入しないように注意が必要です。ここでは、「コンタミ」と呼ばれるトラブルの原因や排気装置を使った対処方法を紹介します。
コンタミとは「コンタミネーション(contamination)」の略で、「汚染」「混入」とも訳されます。製品に混入する不純物および、その混入のことを指します。
製品を作る際、主原料と異なる物質(不純物)の混入に注意しなければなりません。細菌やカビなどの微生物、チリやホコリ、花粉や胞子、汚染物質、加工くずなど、製造工程で混入してしまう物質がコンタミと呼ばれています。
食品や医薬品は体内に入るもののため、特に注意が必要です。コンタミが発生すると製品が汚染され、口にした人が健康被害を引き起こすおそれがあります。精密機器などはコンタミによって品質や価値が損なわれることがあります。
製造現場におけるコンタミは、空気中(雰囲気)に浮遊する粉じんやその他の物質によるものが多く、溶液を介したり接触部から入り込んだりすることもあります。ドアの開閉が多い場所では、外からの空気の流れ込みにも注意が必要です。
製造対象が複数ある現場では、1つ目の製品を製造した後に2つ目の製品に1つ目の製品の一部が混入する「クロスコンタミネーション(交差汚染)」が起こる場合もあります。
コンタミが発生しないように対策を行うことを「コンタミネーションコントロール」と呼びます。製造の現場では、器具の洗浄や梱包材の破損チェック、作業者やスタッフの衣類を清浄に保つといった、コンタミネーションコントロールが行われています。
電子部品や半導体の製造現場に適した、ステンレススチール製のクリーンルーム専用集塵機です。
独自技術の「コンタミネーションフリーフィルターチェンジ」を採用し、フィルター交換時にも捕集したパーティクルが飛散しないように設計されています。
参照元:株式会社ケー・ブラッシュ商会(https://www.kbrasch.co.jp/products_search/category08/item_156)
プッシュフードとプルフードを向かい合わせに設置し、オープンな空間の中で気流をバランス良く吸引する発生源対策用クリーン換気装置です。
プルフードにはHEPAフィルターを内蔵し、排出した空気が再度室内を汚染しないように設計。作業場の空間を仕切りなどで囲う必要がなく、作業スペースを邪魔せずに空気を清浄化します。
参照元:興研株式会社(https://www.koken-ltd.co.jp/product/clean/hybrid/)
コンタミは製品の品質を下げたり健康被害を与えたりするおそれがあり、製造の現場ではコンタミネーションコントロールが欠かせません。
作業環境や製品に求められる品質に合った排気装置や集塵機を選び、適切な場所に設置することが、コンタミの予防に重要です。
当サイトでは、排気装置のメーカーごとに製品情報を掲載しています。実際の設置事例や基礎知識も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。