食品工場では、調理・加熱工程において油煙や蒸気、臭気が大量に発生します。これらが工場内に滞留すると作業環境が著しく悪化し、高温多湿な環境は従業員の熱中症リスクを高めるだけでなく、カビの発生など衛生面にも悪影響を及ぼすおそれがあります。
厚生労働省が定める「大量調理施設衛生管理マニュアル」においても、調理場は十分な換気を行い、温度は25℃以下、湿度は80%以下に保つことが望ましい基準として示されています(※)。こうした適切な作業環境を維持するためには、排気装置の導入や見直しが欠かせません。
また、工場から排出される臭気は近隣トラブルの原因にもなり得るため、周辺環境への配慮という観点でも確実な臭気対策が求められます。
※参照元:厚生労働省/【PDF】大量調理施設衛生管理マニュアル (https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000139151.pdf)
食品工場の排気装置は、主に「局所排気装置のフード形式」と「排気フードの形状」に分類されます。それぞれの特性を理解し、作業内容や現場の環境に合った機器を選ぶことが大切です。
※参照元:関東·東海 プラント工事.com(https://keisoukouji.com/information/工場の局所排気装置の種類と選び方|プッシュプ/)
食品工場で使われる排気フードの形状は、箱型・山型・給排気一体型の3種類に大別されます。それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
※参照元:FACTAS(https://www.factas.jp/information/exhaust-hood/)
排気装置を導入する際は、労働安全衛生法などの法令(有機則や特化則など)に基づき、有害物質の種類に応じた所定の制御風速を確保する設計が求められます。また、局所排気装置を新規設置したり変更したりする際には、所管の労働基準監督署への届出が義務付けられているため注意が必要です。(※)
フードの選定においては、作業者の動きやすさや取り扱う物質の性質に適した形式を選ぶことが重要です。導入後は、ダクト内の粉塵堆積や排気ファンの劣化による性能低下を防ぐため、定期点検とメンテナンスが欠かせません。
食品工場特有の悩みとして、油分と臭気への対応があります。排気装置と併せて、油分除去と脱臭を兼ね備えた脱臭装置を導入することで、機器の長寿命化と近隣への臭気対策を同時に実現できます。
※参照元:関東·東海 プラント工事.com(https://keisoukouji.com/information/工場の局所排気装置の種類と選び方|プッシュプ/)
食品工場における排気装置は、従業員の安全な作業環境の確保や衛生管理、近隣への臭気対策に直結する重要な設備です。局所排気装置のフード形式や排気フードの形状にはそれぞれ一長一短があるため、現場の課題や予算に合わせた適切な選定が求められます。
排気システムの構築や更新を検討の際は、施工実績の豊富な専門業者に現場調査を依頼してみてはいかがでしょうか。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。