ここでは、レーザー加工用の集塵機について、必要とされる理由やレーザー加工に使われている集塵機の事例を紹介します。
レーザー加工の現場では、さまざまな素材を扱います。ゴム(樹脂)や木材、アクリルといった材料を加工する際、細かい屑やヤニ、ガスなどが発生するほか、溶融した金属が「溶接ヒューム」となって健康被害をもたらすリスクがあるのです。レーザー加工によって発生したさまざまな物質が空気中を舞うとレーザー光の妨げになりやすく、特有の臭気の発生や機械設備に汚れが付着することもあります。
レーザー加工用の集塵機は、レーザー光の妨げになったり汚れの原因になったりする物質を吸い取って空気を清浄化するため、作業者の健康被害を予防できます。汚れが高価な加工機に付着すると、清掃作業に手間やコストがかかります。加工機の奥まで汚れが入り込んでしまうと、表面だけの清掃作業では対処しきれず、加工機の寿命が短くなってしまう恐れもあるので、集塵機による空気の清浄化が欠かせません。
また、脱臭機能を搭載した集塵機は、一般的な集塵機では吸引しきれない臭いを機器の内部で脱臭します。この機能により、作業者は強い臭いを我慢することなく作業に集中できます。臭気が気になる環境では、脱臭対応の集塵機が効果を発揮するでしょう。
既設の集塵機では目詰まりがあり効果が実感できず、レーザー煙集塵機を設置した事例です。吸い込み風量に対してフィルターの面積を大きくとったオーダーメイドの集塵機を取り付けることで、レーザーや溶接作業時のヒュームを集塵できるようになりました。
参照元:株式会社吉田工業(https://www.k-yoshida.co.jp/blog/dustcollector/レーザー煙集塵機%E3%80%80設置工事%E3%80%80in静岡.html)
自然風量一定制御により、フィルターを通常よりも長持ちさせられる仕様にしたレーザーマーカー用の集塵機です。設定した風量で自動運転する機能、電石不織布起毛フィルター、一般的な集塵機では目詰まりを起こしやすいレーザーマーキング時の付着性ヒュームへの対応などが特徴です。
参照元:アマノ株式会社(https://www.amano.co.jp/kankyo/product/dc/laser/vf-5hg.html)
3段階のろ過プロセスと大容量のフィルターを搭載し、レーザーマーキングの品質を維持する高性能タイプの集塵機です。大容量のプレフィルターとメインフィルターを2種類搭載しているため、大量の粉塵が発生する現場や、長時間の稼働を必要とする作業環境に対応。フィルターとマシンの温度を常時モニタリングしているため、機器の動作異常を防止します。
参照元:ブラザーインダストリアルプリンティング株式会社(https://bipj.brother.co.jp/printer/dpx3500/)
綿や活性炭などからできた4層のフィルターを搭載し、レーザー加工機から出た粉塵や細かい塵を低減する集塵機です。シンプルな外観ながら、吸引の強弱をダイヤルで手軽に調整できるため、音量を下げて騒音対策を手動で行えます。排気ホースの直径が10cmのため、サイズに合うものならどのメーカーのレーザーカッターとも接続できます。
参照元:FLUX Japan(https://flux-japan.jp/products/airbo-fume-extractor)
レーザーカッターは金属・布地・皮革・紙・木材などさまざまな材料を加工できます。その際に、細かい粉塵や切屑が舞ったり、臭気が発生したりするなどして、作業環境の悪化や作業の妨げを招く恐れがあります。そのため、空気が汚れないように集塵機の活用が必要です。騒音を低減できるモデルや、メーカーを問わず接続できるものなど、さまざまな種類の集塵機が揃っており、ニーズに合う一台が選べます。レーザー加工機の種類や加工する材料に合わせて、適切な機器を選びましょう。
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