ここでは、集塵機のフィルターの役割や種類、注意点について紹介します。
集塵機のフィルターは、空気中の粉塵や花粉、カビの胞子、化学物質などを取り除くための部品です。
汚れを含んだ空気を吸引し、フィルターで捕集した汚れを除去することで、清浄な空気のみがダクトから排出されます。ダストの特性に応じてフィルターの素材を選定することで、効率的に汚れを捕集できます。
2種類以上のフィルターを取り付ける場合、1枚目のフィルターで大部分のダストを捕集し、まとめられます。
その後、異なる機能を持つフィルターを追加することで、さらに細かい汚れや有害物質を除去する仕組みです。
集塵機のフィルターには次のような種類があります。
1次フィルター(プレフィルター・粗じんフィルター)は、粒径が5μm以上の比較的大きなダストを捕集・除去するためのフィルターです。
2次フィルター(セカンダリーフィルター)は、1次フィルターで捕集しきれなかった粒径5μm以下のダストを捕集し、ブロワーに粉塵が入らないよう保護する役割も果たします。活性炭を使用した「チャコールフィルター」が採用されることもあります。
排気フィルターは、集塵機が吸い込んだダストを巻き上げて外部に排出するのを防ぐために使用されます。
集塵機の構造にもよりますが、巻き上げによってダストが排出される可能性がある場合には、内部に排気フィルターを取り付けて集塵します。1次・2次フィルターとは別に排気フィルターが取り付けられる場合もあります。
HEPAフィルターは、High Efficiency Particulate Airフィルターの略称で、粒径0.3μmの粒子を99.97%以上捕集できる性能を持っています。
定格風量で粒径0.3μmの粒子の捕集率が99.97%を超えるものがHEPAフィルターに分類されます(※1)。
集塵機のフィルターは、捕集対象のダストの粒径や特性、集塵機の仕様に適したものを選ぶことが重要です。
集塵機の機種によっては、既存のフィルターが適合しない場合があります。そのため、機種に対応する形状や規格のフィルターを選びましょう。
フィルターは使用期間が過ぎると寿命となり、交換時期を迎えます。交換時期を把握し、適切なタイミングで新しいフィルターに取り替えることが必要です。
フィルターの清掃・点検・交換にかかるランニングコストも考慮し、費用対効果を踏まえて選定しましょう。
集塵機は、空気中に漂うさまざまなダストを捕集して清浄な空気を排出します。ダストに加えて臭気を除去できるものもありますが、集塵機の性能や設置場所、機種に適したものを選定することが重要です。
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