排気装置は、さまざまなトラブルが起こりえます。健康被害などが生じることもあるため、適切に管理しなければなりません。ここでは、想定されるトラブルとメンテナンスを依頼する会社の選び方を解説しています。
注意したいトラブルのひとつとして排気風量不足があげられます。風量が不足すると有害物質をうまく排気できない恐れがあります。原因はさまざまですが、ファンの回転不足などが考えられるでしょう。ファンの回転数は、ダクトに関連する不具合など、軽微な問題でも発生する恐れがあります。
フィルターの目詰まりや劣化などにも注意が必要です。フィルターの目詰まりで風速が低下することややフィルターの劣化で漏れが発生することなどがあります。いずれも、室内に有害物質がとどまる原因になりえます。
工場外の悪臭・異臭にも注意が必要です。適切に換気を行っていても、近隣施設や近隣住宅などから指摘されることがあります。例えば、ダクトに付着して乾燥した塗料スラッジが粉塵となって工場外へ排出されるケースなどが考えられます。大きなトラブルに発展することもあるため十分な注意が必要です。
定期的な点検を怠ると、排気装置の廃棄能力は衰える恐れがあります。廃棄能力が衰えると適切な換気を行えないため、室内に有毒物質が蔓延しやすくなります。これにより健康被害が生じることも考えられます。
トラブルの多くは、適切なメンテナンスを実施することで防げます。したがって、メンテナンスの依頼先を慎重に選ぶことが重要です。依頼先を評価するときに参考にしたいのが実績です。排気装置の種類・設置場所などはケースで異なります。経験が不足していると、現場の環境に合わせたメンテナンスを実施できない恐れがあります。経験豊富な依頼先であれば、ノウハウを蓄積しているため現場の状況にあわせて対処しやすいと考えられるでしょう。実績を評価するときは、件数だけでなく具体的な内容までチェックすることが重要です。
依頼先の信用をチェックすることも欠かせません。メンテナンスサービスを提供している会社の中には、契約を締結してからいい加減な対応をするところもあるからです。責任をもって最後までメンテナンスを実施してくれる依頼先を選ぶことが重要です。信用を評価するため参考にしたいのが社歴や従業員数です。社歴が長い会社や従業員数が多い会社は、顧客と取引を継続できているため、一定の信用力があると考えられます。
排気装置のメンテナンス・点検については以下の記事で詳しく解説しています。具体的な取り組みなどを知りたい方は参考にしてください。
それぞれ排気装置の設置場所が違えば、機器の導入の際に検討するべきポイントも変わってきます。ここでは「製造現場」「研究現場」「塗装現場」それぞれの設置場所に合わせて、排気装置メーカー3社をご紹介します。
導入を考えている場所と排気装置の特徴を見比べて、自社に合った排気装置選びの参考になさってください。