塗装作業で使用されるさまざまな塗料。種類は多岐にわたりますが、現場では塗装時に発生する有害物質への対処が求められます。対策方法としては、塗装ブースの設置と排気装置の導入が挙げられます。ここでは、塗装時の有害臭への対応策について解説します。
塗装では、さまざまな薬品が使用されていますが、中には直接嗅いではいけない有害物質を含むものもあります。塗装において有害物質を含んだ薬品を取り扱う場合、作業員の安全を確保するために排気装置の導入が必要です。
塗装現場における有害物質の飛散を防ぐためには、塗装ブースを設置したほうがよいでしょう。ただし、塗装ブースを作る際は所定の条件を満たす必要があります。部屋の隅を塗装専用スペースにするなど、他の作業員から離れた場所に設置しただけでは意味がありません。
塗装ブースを設置する場合、有害物質の飛散を防ぐために必ず密閉環境を整えましょう。外部に有害臭が漏れ出さないよう区切ったうえで、排気装置を設置することが求められます。そのため、まずは密閉できる環境の構築から始める必要があります。
塗装ブースの大きさを決める際は、作業内容によって必要なサイズを決めましょう。必要なサイズに対して塗装ブースが大きい場合、有害物質が飛散しやすくなってしまいます。反対に小さすぎると塗装作業に支障をきたすため、あらかじめ適切な大きさをチェックしておくことが重要です。
塗装ブースは強制換気を行いつつ、同時に陽圧できるように作業環境を整えましょう。排気装置とファンを組み合わせることで、有害臭が強制的に換気され、作業員が吸い込むリスクを低減できます。
陽圧は外部に比べて気圧が高い状態のことです。塗装ブースを陽圧状態に保つと、外からのチリやホコリの侵入を予防できます。これにより塗装面のブツを防ぎ、仕上がりの品質を向上させられます。
作業員の上半身部分は、空気がきれいな状態を保てるようにしましょう。塗装ブースの上部からきれいな空気を送り込むことで、作業員の有害物質の付着・吸引防止に繋がります。
排気装置に取り付けるフードは、捕捉面をしっかりと意識しましょう。フードで有害物質を吸引しますので、作業員と捕捉面の位置関係が重要になります。特に作業員の上半身部分が有害物質に覆われないよう注意が必要です。
現場で塗装を取り扱っているのであれば、必ず排気装置を導入しましょう。排気装置の導入は法令で定められています。また、塗装ブースも密閉環境を整え、強制換気や陽圧を行うことが必要です。作業員が有害物質に暴露しないためには、空気の送り込みや捕捉面の調整で対応しましょう。
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