塗装で広く使用されている有機溶剤。取り扱いには注意が必要な薬品で、場合によっては中毒になるリスクがあります。もし有機溶剤を取り扱うなら、排気装置の設置が必須です。ここでは、有機溶剤の特徴や規制対象となる薬品、吸引時のリスクについて解説します。
有機溶剤は、他の物質を溶かす性質を持つ薬品のことを言います。塗料で広く使用されており、例えばガソリンやメタノールも有機溶剤に該当します。
有機溶剤の多くは揮発性が高く、中毒症状を引き起こすリスクがあります。吸引すると体内に容易に入り込んでしまうほか、皮膚から吸収される場合もあるため、取り扱いには細心の注意を要します。
有機溶剤は、中毒を防止するための規則が定められています。有機溶剤中毒予防規則(有機則)と呼ばれる規則で、有機溶剤による中毒や健康被害の防止を目的としたものです。作業員への影響を防ぐためには、有機則に従って取り扱う必要があります。
有機溶剤は、大きく第1種〜第3種に分類されています。これらに該当する有機溶剤は法律の規制対象となり、中毒の予防に努めることが求められています。以下で該当する有機溶剤を取り扱う時は注意しましょう。
引用元:(PDF)厚生労働省_有機溶剤中毒を予防しましょう(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/120815-01.pdf)
引用元:(PDF)厚生労働省_有機溶剤中毒を予防しましょう(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/120815-01.pdf)
引用元:(PDF)厚生労働省_有機溶剤中毒を予防しましょう(https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/120815-01.pdf)
万が一有機溶剤を吸引してしまった場合、人によっては中毒症状を引き起こします。有機溶剤は揮発しやすく、気道または皮膚を通して簡単に体内へ吸収されます。すると中枢神経が有機溶剤の影響を受け、中毒が起こることがあるのです。
特に高濃度の有機溶剤を吸収した場合、急性中毒が引き起こされます。急性中毒の主な症状は頭痛やめまい、嘔吐などですが、人によって中毒症状の程度には違いがあるほか、意識を失ってしまうケースもあります。
一方、低濃度の有機溶剤にも注意が必要です。長期にわたって低濃度の有機溶剤を吸収した場合、慢性的な中毒症状が起こります。主な症状は頭痛やめまい、倦怠感などですが、有機溶剤の種類によっては腎臓や肝臓に障害を引き起こす危険があります。
有機溶剤は、取り扱い方を間違えると中毒を引き起こす危険な薬品です。塗装などで有機溶剤を取り扱う現場では、排気装置の導入が必須となります。
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